2012年02月13日

お気に入りの一冊『吉祥寺スタイル』

準会員の亀谷です。

たまたま立ち寄ったブックオフで見つけて、今では大のお気に入りの一冊となった『吉祥寺スタイル』を紹介します。

吉祥寺をモデルケースとして、歩いて楽しい魅力的な街の要素を一つ一つ丁寧に解りやすい文章で解説しています。

中でも名著『パタン・ランゲージ』からの引用で、「店先学校/ショップフロントスクール」の視点に深く共感。

ちょっとだけ『吉祥寺スタイル』から転記すると、
「本(パタン・ランゲージ)の中では靴屋の職人が窓際で作業をしている姿を子供が興味津々で覗き込んでいる写真が使われている。
店先は、子供が人間、人生、社会を学ぶための生きた博物館になりうるのだ。」
ですって。

『パタン・ランゲージ』で使われているこの写真を見てると活気あふれる街のイメージがどんどん膨らむのです。

子供たちが大人が働く姿と仕事そのものを垣間見る事が出来れば幼い内から働く事への興味や憧れを抱けるだろうし、
消費者も製品の作り手が見えるし、
作り手だってお客さんの反応を直接感じれるし、
これが自宅兼店舗ともなれば通勤に時間をかけることも無いし、
子供の面倒を見たり年老いた両親のサポートが出来たり、
仕事の合間に洗濯物が干せたり、
街には様々な商品があってその分だけ職人がいて、
そこに住んで働く人達は社会に必要な役割を担っていることが目に見えるから実感出来る。
生き方と働き方が一致する。
きっと血の通った有機的な街になる。

なんてね。

職場と住まいは離れたほうがリフレッシュ出来ると言う意見もあるけれど、
職住一致、職住近接は僕にとっては理想的。

本書からは少し脱線するけれど、僕はオランダのグローニンゲンと言う街に憧れています。
まだ訪れた事はないのですが...。
そこは今では世界でイチバン自転車の保有率が高い街だけど、かつては排気ガスが充満していて街を歩く人も減少傾向で、商店街も寂れていったのだけど、当時の新市長(だったかな?)は「街を居心地の良いリビングルームにする」とのスローガンを掲げて、自動車の進入を制限して徹底的に自転車優先の街づくりを進めた結果、街を歩く人が増えて商店街の売り上げは大きく上がったとの事。

吉祥寺はどうやら「歩きやすいが、車で近づきにくい街」らしい。
きっとグローニンゲンと似てる。
沖縄とは大きく違うな。

沖縄でも鉄軌道が充実していれば、本書にある様な「歩いて楽しい街」を作ろうって思える人達もきっと増えるんじゃないかなぁ...。
起伏の多い沖縄だって電動アシストの力を借りれば、グローニンゲンのように自転車で大概の事を済ませられるだろうになぁ...。


吉祥寺スタイル 吉祥寺スタイル―楽しい街の50の秘密
三浦 展 (著), 渡和由研究室 (著)
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Posted by 管理人@IC沖縄 at 22:14│Comments(1)日々の気づき
この記事へのコメント
亀谷さん、おつかれさま!

人の想いが街を作り、人の意識が品格を作るのですね。
街って建物の集合体ではなくて、結局「ひと」の集まりなのかな~。

ほんとは「この街が好き」っていう想いと行動が、一番大切なスタートなのかもしれないですね。
Posted by nica at 2012年02月14日 16:13
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