沖縄県インテリアコーディネーター協会

ご機嫌いかがですか。
準会員の亀谷です。

ホントなら寒さがピークの２月だと言うのに、なんて麗らかなんでしょう。
寒くて寒くて仕方が無い日に温かい紅茶を楽しむ話をしたかったのですが...

とにかく寒いそんな日は、ロッキングチェアーに座ってウールの膝掛けを掛けて、温かいティーカップを手のひらで包み込みたくなります。
立ち上る湯気が目にも美味しいオゴチソウ。
そして熱々の紅茶を口に含むたび「ハァ〜」って白い息を出すんです。
あぁ いいですねぇ。
一杯の紅茶の為にロッキングチェアーを用意するゆとりが無いのが悲しい現実ですが、憧れますねぇ。

いつも飲んでる紅茶はスリランカの茶畑から直輸入されているウバですが、そんな日は、ほんのりバニラのような香りが漂うモーリシャス・バニラが飲みたくなります。

モーリシャス・バニラと言えば、かつて沖縄市にあった茶葉の量り売りをしてくれる紅茶屋さんで売られてました。
プレハブを店舗とした素朴な佇まいのお店でしたが、当時はそこの紅茶が大のお気に入りでした。
そこの紅茶が美味しいのもそのはずで、オリジナルの商品名を掲げていましたが扱っている紅茶、実はその中身が超有名ブランドの茶葉だった事を後からお店のおばちゃんから聞いて驚いたものです。
恐らくオフレコだったのでしょうからハッキリ書けませんが、フランスの紅茶ブランドで、ダージリンを使ったアールグレーが成り立ってしまう程、香料の扱いがセンス抜群な、あのブランドです。

くだんの紅茶屋さんは、大きな缶から茶葉を取り出して量り売りをしてくれていたのですが、おばちゃんにいつもワガママを言って、なるべく開封したての茶葉を分けてもらってました。
大きな缶では空気に触れてしまう分、やっぱり香りが抜けてしまうものですから...
鮮度が命なだけに「大航海時代には、お茶1gは銀2gもの価値があった」なんて言われていたのもうなずけます。

それにしてもあのおばちゃんが淹れてくれるお茶はホント美味しかった。
紅茶の淹れ方はゴールデンルールなるものが知られてますが、おばちゃんはタブーを恐れません。
電気ポットで再沸騰です。
だけど美味しいんだよなぁ。
ルールにとらわれず、「とにかく自分が飲みたいように淹れる事を追求すべし」と言う事を、ボクはおばちゃんの無言で語る背中から学びました。

安定した味を確保する為には、ボクなりのちょとした秘訣がありまして、
それは「いつもの道具を使う事」です。
いつものティーメジャースプーン。
いつものティーポット。
肝心な、茶葉の量とお湯の量。
たかだか茶葉にお湯を注ぐだけなのに、道具が変わると途端にいつものように淹れる事が出来なくなっちゃいます。
ティーメジャースプーンは久高民藝店で買ったインド製と言われている物を使ってます。
まぁ、茶葉を掬うだけなんで、なんだって良いのでしょうが、コレが亀谷家オフィシャル・ティーメジャースプーンです。




昔はアランチャン・ティールームのティーポットを使ってました。
リンク先↑のこのポット、キレイなのに今では販売されて無いんですよね...

最近は出先でも頂けるようにステンレスボトルに移し替えちゃうので、
ティーポットは調理器具だと割り切って、ハリオの、まるで実験器具のように無骨なガラスのポットを使ってます。
取扱いが便利で、そしてなによりフォルムが茶葉をスムーズに対流させて美味しく淹れられるような気がして...

他所で紅茶を頂く時、紅茶を通してそのお店のメッセージを感じると嬉しいですね。
ボクが淹れるより濃い目のお茶が出てきた時、
「どっしり食べ応えのあるケーキと一緒に頂くと、もっと美味しいんだろうなぁ」
なんて思っちゃいます。
後でそのお店を検索すると案の定、ロールケーキが好評なお店でした。
次からはもちろんロールケーキを一緒に注文しています。

この記事を書いてると、なんだか紅茶が飲みたくなってきちゃいました。
さて、お湯を湧かしますか。