2013年06月19日
遠きにありて思ふもの
ご機嫌いかがですか。
準会員の亀谷です。
「1LDKの一人暮らしから始まって、結婚をして3LDK、子供が出来て4LDK、子供が独立して2LDK」
「この様に、家族の人数に応じて住み替えるのが賢い暮らし方」
たまたま眺めていたテレビ番組は、そう報じてました。
確かに賢い暮らし方なんだろうと思いますが、なんだかボクにはイマイチしっくり来ないのです。
久茂地に生まれ育ったボクはいわゆる沖縄らしい風景なんかじゃ無く、灰色のビルに囲まれた環境で育ちました。
最寄りの自然は県庁の植栽で、県庁の木々でよく蟬とりをして遊んだもんでした。
おそらく、沖縄ではなかなかドライな環境で育ったんだと思います。
そんな亀谷一家はボクが19歳のクリスマスの日に久茂地を離れる事になりました。
あれから10年後、ふと買い物を思い出して、たまたま通りがかった久茂地の薬局に入りました。
「あら秀一郎君久しぶり」
店員さんはそう言って、購入した商品の割には大きめの紙袋にオマケとしてたくさんのドリンク剤を入れてくれてました。
幼い頃はもちろんドリンク剤じゃなく、サトちゃん人形や風船、シャボン玉といったノベルティーをたくさん付けてくれてた事を思い出します。
「スミマセン、こんな色々ありがとうございます」
そう言ったら、
「あら、ご近所さんじゃない!」
10年も前に引っ越しているにも関わらず、そう応えてくれたのです。
この出来事の後、箸の持ち方を教わったのが近所のラーメン屋だった事を、ふと思い出しました。
実家は商売をしていたので、幼いボクはよくお金を渡されて外食をしてました。
明らかに間違った箸使いで食べている幼いボクを、隣に並んで食べていた見ず知らずのお客さんが叱ってくれたのです。
(実は今でも微妙に間違った箸の持ち方をしているのですが...)
沖縄では、なかなかドライな環境で育ったと思ってました。
それでも実は地域に温かく見守られていた事を、地域によってボクの感性は育まれていた事を、30歳近くなったその時ようやく気が付いたのです。
冒頭の「ライフステージに合わせて賢く住み替える」
むしろ地域に根ざすような不器用な暮らし方をしてたからこそ、幼いボクは大切なものに触れる事が出来たのです。
結婚をして義父とお酒を呑みながら話をしていると、
義父は「奥の部屋のフローリングは息子と一緒に張り替えたんだ」
そう自慢していました。
その表情が実に誇らしかった事っ!!
ボクは本当に、本当に羨ましく感じました。
地域に見守られて育ち、やがて見守る立場となる。
義父のように自分の住まいを自分でメンテナンスをして暮らしを楽しむ。
かつては当たり前だったであろう暮らしぶりが、今ではどこまでも遠く感じます。
準会員の亀谷です。
「1LDKの一人暮らしから始まって、結婚をして3LDK、子供が出来て4LDK、子供が独立して2LDK」
「この様に、家族の人数に応じて住み替えるのが賢い暮らし方」
たまたま眺めていたテレビ番組は、そう報じてました。
確かに賢い暮らし方なんだろうと思いますが、なんだかボクにはイマイチしっくり来ないのです。
久茂地に生まれ育ったボクはいわゆる沖縄らしい風景なんかじゃ無く、灰色のビルに囲まれた環境で育ちました。
最寄りの自然は県庁の植栽で、県庁の木々でよく蟬とりをして遊んだもんでした。
おそらく、沖縄ではなかなかドライな環境で育ったんだと思います。
そんな亀谷一家はボクが19歳のクリスマスの日に久茂地を離れる事になりました。
あれから10年後、ふと買い物を思い出して、たまたま通りがかった久茂地の薬局に入りました。
「あら秀一郎君久しぶり」
店員さんはそう言って、購入した商品の割には大きめの紙袋にオマケとしてたくさんのドリンク剤を入れてくれてました。
幼い頃はもちろんドリンク剤じゃなく、サトちゃん人形や風船、シャボン玉といったノベルティーをたくさん付けてくれてた事を思い出します。
「スミマセン、こんな色々ありがとうございます」
そう言ったら、
「あら、ご近所さんじゃない!」
10年も前に引っ越しているにも関わらず、そう応えてくれたのです。
この出来事の後、箸の持ち方を教わったのが近所のラーメン屋だった事を、ふと思い出しました。
実家は商売をしていたので、幼いボクはよくお金を渡されて外食をしてました。
明らかに間違った箸使いで食べている幼いボクを、隣に並んで食べていた見ず知らずのお客さんが叱ってくれたのです。
(実は今でも微妙に間違った箸の持ち方をしているのですが...)
沖縄では、なかなかドライな環境で育ったと思ってました。
それでも実は地域に温かく見守られていた事を、地域によってボクの感性は育まれていた事を、30歳近くなったその時ようやく気が付いたのです。
冒頭の「ライフステージに合わせて賢く住み替える」
むしろ地域に根ざすような不器用な暮らし方をしてたからこそ、幼いボクは大切なものに触れる事が出来たのです。
結婚をして義父とお酒を呑みながら話をしていると、
義父は「奥の部屋のフローリングは息子と一緒に張り替えたんだ」
そう自慢していました。
その表情が実に誇らしかった事っ!!
ボクは本当に、本当に羨ましく感じました。
地域に見守られて育ち、やがて見守る立場となる。
義父のように自分の住まいを自分でメンテナンスをして暮らしを楽しむ。
かつては当たり前だったであろう暮らしぶりが、今ではどこまでも遠く感じます。
Posted by 管理人@IC沖縄 at 20:09│Comments(0)
│日々の気づき