2021年11月17日

ライフワークとしての沖縄生活文化研究室

みなさまこんにちは。正会員の金城雅子です。

これまで、インテリア、デザイン、工芸やものづくりに携わる仕事をしてきました。
気づくと、インテリアコーディネーターとして動き出して20数年という月日が経っていました。
沖縄という特別な環境の土地に生まれ、暮らし、ここ沖縄で仕事をする日々の中で、
ことあるごとに、沖縄らしさとはなんだろうと繰り返し考えてきたように思います。
それは、自分のアイデンティティへの探求でもあるかもしれません。

ライフワークとしての沖縄生活文化研究室

2年ほど前からは、沖縄の生活文化について、自分なりに研究してみたいと思い立ち、
「沖縄生活文化研究室」という タイトルをつけてフィールドワークを始めました。

沖縄には、世界に誇る伝統工芸や芸能、武道、手仕事、ものづくり、食文化、そして生活文化など、
先人から脈々と繋いできたものが多くあります。
その根底に共通して流れているものは、沖縄の人々の生きる力だと感じています。
沖縄の魅力は、この島に暮らす人々が織りなす生命力あふれる暮らしそのものにあると感じています。

今は主に大宜味村を活動フィールドとして、各部落に伝わる歴史や、祭りごとについて話を聞いたり、かつては盛んであった琉球藍の栽培と染めについて調べたり、
また、芭蕉の繊維から紙すきを行ったりするなどの活動をとおして、
地元に根ざして暮らす人たちとの交流を重ねています。

ライフワークとしての沖縄生活文化研究室


大宜味村はご存知の通り、健康長寿の村として世界の研究者からも注目されている場所です。
ナショナル・ジオグラフィック誌の記者であるダン・ビュイトナーが、
世界の長寿地域を「ブルーゾーン」と名付け、
そのリストのトップに沖縄をあげ、さらに大宜味村の、ある長寿の女性を取材し書籍にしたことで、
健康や長寿研究の人たちがさらに多く村を訪れるようになりました。
*ブルーゾーンに関する書籍は数多く出版されています

長生きの秘訣について、様々な視点から考察されていますが、ここに暮らすおじいちゃんやおばあちゃんが
どのような生活習慣なのか、普段どのような食事をしているのか、そこに興味を持つ人が多いように思います。
でも、私が身近に接していて一番に感銘を受けるのは、考え方や物事の捉え方です。
さらりと発した何気ない一言に、これまでに乗り越えてきたであろう様々な経験の広さと、
思考の奥深さを感じるのです。
まさに黄金言葉(くがにくとぅば)です。

ライフワークとしての沖縄生活文化研究室

そんな、沖縄生活文化研究室の取り組みは、昨年、今年とコロナの影響を受けましたが、
人と人との繋がり方、コミュニティのあり方、自然と人との関わり方など、あらためて考え直す良い時間となりました。
これからまた少しずつ、大宜味村の元気なおじいちゃんおばあちゃんたちのお話を、
できるだけ暮らしに寄り添った形で伺える機会を見つけていきたいと考えています。

そして生活文化をとおして、沖縄の人たちが先人から受け継いできた生きる力や生きる知恵を、
また次の世代に伝えられるよう、一つでも多く受け取ることができたらいいなと思っています。

文化(カルチャー)の語源であるラテン語の(cultura)は、耕すの意。
知恵や知識、創造性を日々せっせと耕し、いい文化を作っていきたいですね。

*Instagram では、masaco.kinjoでその一端を発信しています。
関連するものとして、
Facebook 沖縄の熱 京都展
沖縄の熱(Vitality of okinawa)と題して、京都にて展示会を企画し表現しています。



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Posted by 管理人@IC沖縄 at 11:37│Comments(0)日々の気づき
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